書籍 「2015 知財判例年鑑」
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2011年2012年2013年2014年
1
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裁判所:東京地裁
判決日:2015-10-14
事件番号:平成27(ワ)14339
事件種別:損害賠償請求
原告:株式会社ジンム
被告:相模原市
判決:請求棄却
裁判部:民事,第29部
裁判官:嶋末和秀(裁判長),鈴木千帆,天野研司
発明の名称等:「地盤強化工法」
争点:発明のカテゴリー(物の発明非該当)
参照条文:2条3項1号
分野:機械
分類:方法(地盤強化工法)
ポイント: 本件特許発明の構成要件のうち,分説A「鉄骨などの構造材で強化,形成されたテーブルを地盤上に設置し,」と分説B「前記テーブルの上部に,立設された建築物や道路,橋などの構造物,または人工造成地を配置する地盤強化工法であって,」によれば,本件特許発明は,地盤に「テーブル」を設置した後に,「テーブルの上部」に構造物等を配置する「工法」であると解され,分説A及び分説Bの「テーブル」は,そのような順序で施工されるものと解するのが相当である。本件特許発明は,「物の発明」でなく,「方法の発明」であることが明らかであるというべきである。
2
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-12-16
事件番号:平成26(行ケ)10198
事件種別:審決取消請求
原告:X
被告:Y
判決:請求棄却
裁判部:第3部
裁判官:大鷹一郎(裁判長),田中正哉,神谷厚毅
発明の名称等:「シートカッター」
争点:新規事項追加(非該当→非該当)
参照条文:17条の2第3項
分野:機械
分類:装置(シートカッター)
ポイント: 本件出願当初明細書記載の「シートカッター」は,その切断手段の構成上,シート以外の対象物であっても,刃を切断しようとする箇所に沿って移動させて切断することのできるものであれば当該対象物の切断の用途に用いることができることは,本件出願当初明細書の記載から自明であるといえる。そして,本件補正後の請求項1記載の「カッター」は,本件出願当初明細書記載の「シートカッター」と同様,ガイド板を有し,ガイド板から刃を出した状態で切断対象物を切断するものであって,切断手段の構成という点では上記「シートカッター」と同じであり,その切断対象物は,シートに限定されないが,あくまでも,刃を切断しようとする箇所に沿って移動させて切断することができるものしか切断することができないことは明らかであるから,本件出願当初の請求項1の「シートカッター」と比べて切断対象物の範囲が無制限に広がるというものではない。
3
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-06-10
事件番号:平成26(行ケ)10242
事件種別:審決取消請求
原告:X
被告:特許庁長官
判決:請求認容
裁判部:第3部
裁判官:鶴岡稔彦(裁判長),田中正哉,神谷厚毅
発明の名称等:「シュレッダ-補助器」
争点:補正の適否(新規事項の追加あり→なし)
参照条文:17条の2第3項
分野:機械
分類:装置(シュレッダー補助器)
ポイント: このような当初明細書等に開示された発明の技術的課題及び作用効果,さらにはこれらに開示されたシュレッダー補助器の具体的な形状等に照らすと,当初明細書等に開示されたシュレッダー補助器の横幅が1つのものに固定されていたと理解するのは困難であり,むしろ,シュレッダー機本体の紙差込口の横幅,すなわち,これに相応する刃部分の横幅に対応するものとすることが想定されていたものと理解すべきことは明らかであるから,本件補正2における補正事項,すなわち,請求項1の「(8) シュレッダ-補助器の横幅は,メ-カ-や機種により,シュレッダ-機本体の刃部分の横幅が異なる為,各メ-カ-の各機種の刃部分の横幅に入る様に対応させた横幅の長さとする。」との事項,並びに,明細書【0010】の「「(ネ) シュレッダ-補助器の横幅は,各メ-カ-の各機種の刃部分の横幅に,入るように対応した横幅の長さとし,」及び「(ヨ) シュレッダ-補助器の横幅は,各メ-カ-の,各機種の刃部分の横幅に入るように対応した横幅の長さとし,」との事項は,いずれも,当初明細書等の記載から自明な事項であるというべきである。
4
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-03-11
事件番号:平成25(行ケ)10330
事件種別:審決取消請求
原告:ナブテスコ株式会社
被告:住友重機械工業株式会社
判決:請求認容
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「内歯揺動型内接噛合遊星歯車装置」
争点:補正(新規事項追加なし→あり)
参照条文:17条の2第3項
分野:機械
分類:装置(歯車)
ポイント: 本件当初明細書には,本件発明の構成要件である「伝動外歯歯車は単一の歯車からなり,出力軸(出力部材)に軸受を介して支持され」る構成が開示されており,伝動外歯歯車と出力軸との関係についてその余の構成は開示されていないところ,伝動外歯歯車と出力軸との上記位置関係を前提とすると,②型においては,出力部材が内側となることから,「伝動外歯歯車は単一の歯車からなり,出力軸(出力部材)に軸受を介して支持され」る構成を想定できるとしても,①型においては,伝動外歯歯車は,減速機の一番外側に位置する出力軸とはかけ離れた位置に存在することとなる。そうすると,このようなかけ離れた位置にある伝動外歯歯車を出力軸に軸受を介して支持する構成については,当業者であっても明らかではないから,本件技術を外歯揺動型遊星歯車装置に直ちに適用できるということはできない。したがって,本件補正は,新たな技術的事項を導入するものであると認められることから特許法17条の2第3項に違反する。
5
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-03-11
事件番号:平成26(ネ)10099,<原審;東京地裁平成26(ワ)3672>
事件種別:特許出願願書補正手続等請求控訴
原告:X,<控訴人>
被告:新日鐵住金株式会社/Y,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「傾斜測定装置」
争点:発明者名誉権侵害の不法行為該当性(非該当)
参照条文:26条,パリ条約4条の3
分野:機械
分類:装置(傾斜測定)
ポイント: 証拠及び弁論の全趣旨によれば,本件発明は,本件拒絶査定が確定しているだけでなく,引用文献から容易に想到することができたもので,特許法29条2項の規定により特許を受けることができないものであることが明らかであったものと認められ,その発明に対する社会的評価が高かったことなどの特段の事情を認めるに足りる証拠はない。以上によれば,控訴人が本件発明に係る発明者名誉権の侵害を理由として不法行為による損害賠償を請求することはできない。
6
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裁判所:東京地裁
判決日:2015-12-25
事件番号:平成26(ワ)8174
事件種別:特許権移転登録手続請求
原告:エルジーディスプレイカンパニーリミテッド
被告:大林精工株式会社/A
判決:請求認容
裁判部:民事,第29部
裁判官:嶋末和秀(裁判長),笹本哲朗,天野研司
発明の名称等:「液晶表示装置」
争点:無償譲渡契約の有効性(有効)
参照条文:29条1項柱書
分野:機械
分類:装置(液晶表示)
ポイント: 被告Aは,Cが平成16年3月23日に本件合意書の案文を送付することによりした契約の申込みに対し,同年4月3日,Bを介してこれを承諾したものと認められ,同日,原告と被告Aとの間に,本件合意書に従い,被告Aが原告に対して本件権利2を無償で譲渡する旨の契約(以下「本件契約」という。)が成立したものと認められる。
7
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-06-24
事件番号:平成26(行ケ)10230
事件種別:審決取消請求
原告:X
被告:セキ工業株式会社
判決:請求認容
裁判部:第3部
裁判官:鶴岡稔彦(裁判長),大西勝滋,神谷厚毅
発明の名称等:「プロジェクションナットの供給方法とその装置」
争点:新規性(なし→あり)
参照条文:29条1項2号
分野:機械
分類:装置(プロジェクションナット供給)
ポイント: 平成5年製ナットフィーダと本件ナットフィーダが同一かどうかを判断するのに当たっては,以上のような事情を考慮してもなお同一といえるだけの証拠や根拠があるかという観点からの検討が必要であると考えられるところ,本件審決には,少なくとも,スピンドル交換の可能性はない(したがって,平成5年製ナットフィーダと本件ナットフィーダのスピンドルは同一である)と判断した点において,誤りがあったと考えざるを得ない。
8
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-05-12
事件番号:平成26(行ケ)10199
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社名南製作所
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),中村恭,中武由紀
発明の名称等:「板状体のスカーフ面加工方法及び装置」
争点:公然実施(該当)
参照条文:29条1項2号,126条7項
分野:機械
分類:方法(板状体スカーフ面加工)
ポイント: 引用発明の青色の部材は,訂正発明の押圧部材に相当するものと認められ,「押圧部材によって,前記回転切削刃物の前記相対的直線移動方向下手側で且つ当該回転切削物の刃先近傍における前記板状体の表面のうち,切削屑として排除されることになる部分を前記刃物受台に向けて押圧し,当該切削屑として排除されることになる部分を当該押圧部材と前記刃物受台とによって挟持し乍ら切削加工」する構成を備えているものであるから,青色の部材は,丸鋸によって切削屑として排除されることになる部分を「青色の部材」で押圧して,あばれを平坦に矯正するために設けられたものであると認められる。したがって,引用発明が「切削屑として排除されることになる部分のあばれを平坦に矯正し乍ら切削加工」に相当する構成を実質的に備えているとした審決の判断に,誤りはない。
9
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-12-16
事件番号:平成26(ネ)10124,<原審;東京地裁平成25(ワ)32665>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:X,<控訴人>
被告:Y,<被控訴人>
判決:控訴認容
裁判部:第3部
裁判官:大鷹一郎(裁判長),田中正哉,神谷厚毅
発明の名称等:「シートカッター」
争点:新規性(なし)
参照条文:29条1項3号,104条の3
分野:機械
分類:装置(シートカッター)
ポイント: 乙13発明は,本件特許発明のすべての構成要件の構成を備えているから,本件特許発明と同一の発明であることが認められる。したがって,本件特許発明は,新規性を欠くものであり,本件特許には,特許法29条1項3号に違反する無効理由(同法123条1項2号)があり,特許無効審判により無効とされるべきものと認められるから,被控訴人は,同法104条の3第1項の規定により,控訴人に対し,本件特許権を行使することはできない。
10
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-05-27
事件番号:平成26(行ケ)10149
事件種別:審決取消請求
原告:村田機械株式会社
被告:特許庁長官
判決:請求認容
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「オーバーヘッドホイスト搬送車」
争点:進歩性(なし→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(オーバーヘッドホイスト搬送車)
ポイント: 刊行物2発明において,把持具が昇降移動する構成に加えて,水平方向に移動する構成を適用し,物品載置台及び加工装置へ異なる移動手段で物品を移載するという相違点1に係る構成とすることは,刊行物2発明の技術的意義を失わせることになる。そして,そもそも刊行物2発明においては,物品載置台11が揺動移動する構成となっており,移動体3の直下に位置することが可能であるため,物品移載手段BMの把持具3dは昇降移動のみで物品載置台11との間の物品の移載が可能となるにもかかわらず,あえて把持具3dを水平方向に移動させる構成を追加する必要性がなく,そのような構成に変更する動機付けがあるとは認められない。
11
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-05-27
事件番号:平成27(行ケ)10150
事件種別:審決取消請求
原告:村田機械株式会社
被告:特許庁長官
判決:請求認容
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「オーバーヘッドホイスト搬送車」
争点:進歩性(なし→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(オーバーヘッドホイスト搬送車)
ポイント: 刊行物2発明において,把持具が昇降移動する構成に加えて,水平方向に移動する構成を適用し,物品載置台及び加工装置へ異なる移動手段で物品を移載するという相違点1に係る構成とすることは,刊行物2発明の技術的意義を失わせることになる。そして,そもそも刊行物2発明においては,物品載置台11が揺動移動する構成となっており,移動体3の直下に位置することが可能であるため,物品移載手段BMの把持具3dは昇降移動のみで物品載置台11との間の物品の移載が可能となるにもかかわらず,あえて把持具3dを水平方向に移動させる構成を追加する必要性がなく,そのような構成に変更する動機付けがあるとは認められない。
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-11-10
事件番号:平成27(行ケ)10037
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社内藤
被告:大豊工業株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「斜板式コンプレッサ」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(コンプレッサ)
ポイント: 甲1発明と甲6に記載された事項とは,斜板式圧縮機(斜板式コンプレッサ)に関するものである点で一致する。また,甲1発明は,シュー10の半球状凸曲面10dとピストン6の摺接面6bとがほぼ同一の曲率半径を有する球面とされる場合を含む(少なくとも,排除はされていない。)と認められるから,甲6に接した当業者であれば,甲1発明にも甲6に記載された前記技術課題が存在することを理解する。したがって,当該技術課題の解決のために甲6に記載された事項を甲1発明に適用することは,当業者が容易に思い付くことであり,これに反する審決の判断は,誤りである。
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-06-23
事件番号:平成26(行ケ)10218
事件種別:審決取消請求
原告:フォームファクター インコーポレイテッド
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「互換性プローブインサートを有するプローブカードアセンブリ」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(プローブカード)
ポイント: 引用発明のプローブ機構21が本願発明のプローブカードアセンブリに相当するヘッドプレート17,インサートリング18及びコンタクトリング26を併せた構成から離脱すると,プローブ機構21は,コンタクトリング26から電気的に切断されるから,引用発明が上記相違点に係る構成を備えることは明らかである。したがって,相違点は実質的な相違点ではなく,そのように判断した審決に誤りはない。
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-23
事件番号:平成26(行ケ)10154
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社フジ医療器
被告:ファミリーイナダ株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,柵木澄子
発明の名称等:「マッサージ機」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(マッサージ)
ポイント: 甲2に接した当業者が,甲2発明において,さらに,ふくらはぎの長さや凝っている場所に応じてどのポイントにも空気袋を移動してふくらはぎのマッサージをすることができるようにするという課題を想起し得るとはいえない。また,仮に,ふくらはぎの長さや凝っている場所に応じてどのポイントにも空気袋を移動してふくらはぎのマッサージをすることができるようにするという課題を想起し,甲2発明に甲6-1発明を適用することを試みたとしても,当業者において,その課題の解決手段として,相違点1-2-3に係る本件発明1の構成に容易に想到し得たとは認められない。
15
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-07-09
事件番号:平成26(行ケ)10253
事件種別:審決取消請求
原告:村田機械株式会社
被告:株式会社ダイフク
判決:請求認容
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「縦型輪状コンベヤ及びオーバーヘッドホイストを基にした半導体製造のためのマテリアルの自動化処理システム」
争点:進歩性(なし→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(マテリアル取扱システム)
ポイント: 当業者が,甲2発明に「水平移動可能な移動ステージ」を設け,その「水平移動可能な移動ステージ」の下方に把持具3dを保持する変更を行う動機付けはなく,また,そのようにすると甲2発明の技術的意義を失わせる結果になるから,阻害要因があるといえ,当業者が容易に想到し得ることであるということはできない。
16
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-28
事件番号:平成26(行ケ)10274
事件種別:審決取消請求
原告:三菱マテリアル株式会社
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,岡田慎吾
発明の名称等:「ラジアスエンドミル」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(ラジアスエンドミル)
ポイント: 外周側に円弧状切刃を有するラジアスエンドミルは,金型等のR面取り加工用の工具として用いられており,円弧状切刃のR部が金型等にそのまま残るため,円弧状切刃のRは,金型等の仕様に合わせて選択されることが技術常識であり,また,特にRが小さい方が良いとされるスパイラル切削(ラジアスエンドミルを軸方向に送る傾斜切削)をする場合であっても,Rの大きさは刃径の1/10から1/3程度は好適値として通常選択され得るものであると認められる。以上によれば,「被加工物のコーナ部にアールをつけるために使用されるコーナラジアスエンドミル」である引用発明において,アールをつけるための先端切刃のコーナ部の曲率半径r(円弧状切刃のR)は,被加工物の仕様に合わせて適宜選択される事項であり,円弧状切刃のRを金型等の仕様に合わせて刃径の0.3又はそれより大きくすることには困難性はなく,曲率半径rを工具本体の直径D(刃径)の0.3以上とすることは,当業者が適宜行い得ることであると認められる。
17
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-06-24
事件番号:平成26(行ケ)10220
事件種別:審決取消請求
原告:X1/X2
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第3部
裁判官:鶴岡稔彦(裁判長),田中正哉,神谷厚毅
発明の名称等:「画面操作用治具および画面の操作方法」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(画面操作用治具)
ポイント: 引用文献1記載発明の入力補助具の装着部の構成に代えて,引用文献2記載発明のキー操作用補助具の装着部の構成である貼付部を有する構成とすることに容易に想到し得る以上,そのような構成を採用した上で,当該入力補助具について,粘着剤の粘着力を適宜調整して,手袋をした状態で,指の腹に相当する手袋の外表面に貼り付けて使用するとの使用形態にすることは,当業者であれば容易に想到し得るものであるということができる。
18
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-12-17
事件番号:平成26(行ケ)10245
事件種別:審決取消請求
原告:スカニア シーブイ アクチボラグ
被告:特許庁長官
判決:請求認容
裁判部:第4部
裁判官:高部眞規子(裁判長),田中芳樹,柵木澄子
発明の名称等:「計器パネルおよび計器パネル向けのボードユニット」
争点:進歩性(なし→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(計器パネル)
ポイント: 本願の優先日前に,摺動可能かつ枢動可能なテーブルが技術常識であるとしても,引用例には,引き出し板40を,カバー20と空間30の間で,フレーム要素12に対して摺動可能かつ枢動可能に設けることやその構成については記載も示唆も存せず,また,周知例(周知例1及び乙1ないし4)にも,テーブルとしての機能を有する中蓋を,外蓋と空間との間で,摺動可能かつ枢動可能に設けることやその構成については記載も示唆も存しないから,引用発明において,上記技術常識を踏まえて周知技術1を適用し,引き出し板40をフレーム要素12に対して摺動可能かつ枢動可能に設けることが容易に想到することができたということはできない。
19
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判決日:2015-02-25
事件番号:平成26(行ケ)10099
事件種別:審決取消請求
原告:アプライド マテリアルズ ゲーエムベーハー
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第3部
裁判官:石井忠雄(裁判長),西理香,神谷厚毅
発明の名称等:「検査体の接触のための装置及び方法」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(検査体接触)
ポイント: 真空チャンバ8内の空間を小さくするために,真空チャンバ8内の各部材を小さくすることは当業者であれば容易に想到し得た事項であるといえる。このことは,真空チャンバ8内の部材であるテストプローブ42についても同様であると解される。そして,テストプローブ42は,ウエハ載置ブロック4をはみ出すことがない程度にまで小型化できれば,それ以上小さくしても真空チャンバ8の小型化には寄与しないことから,テストプローブ42はウエハ載置ブロック4をはみ出すことがない程度にまで小型化することは当業者にとって容易に想到し得た事項である。
20
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-01-28
事件番号:平成26(行ケ)10125
事件種別:審決取消請求
原告:X
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「抗重力縦伸歩行装置」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(自立杖)
ポイント: 引用発明は,その手すり中央部を,背筋,脊髄を上方向(重力の向きと反対方向)に引き上げることが可能な位置(地表から使用者の脇までの高さよりも高い位置)に固定すれば,使用の際,使用者の背筋,脊髄を延ばすとの効果を奏するものと認められる。そして,引用発明において,手すり中央部が固定される高さの程度(使用者の体の上方向への引き上げの程度)については,これを増して,使用者の足が地面に着く部分を少なくするほど,①使用者の体重のうち「歩行器」によって支えられる割合が大きくなるから,腰,脊髄への負担を軽減する程度が大きくなり,また,②脇が引き上げられる程度が増すから,背筋,脊髄が伸びる程度も大きくなることは当業者にとって自明の事項であるところ,このような腰,脊髄への負担を軽減したり,背筋,脊髄を延ばしたりする程度は,歩行器を使用する者の足,腰,脊髄の具体的な支障の内容や程度に応じて適宜調整されるものであるから,当業者であれば,使用者の足,腰,脊髄の支障の程度に応じて,自力歩行が可能となる限度で,歩行器によって使用者の体重を支える割合及び背筋・脊髄を伸ばす程度を可及的に大きくするため,「つま先立ちの状態」,すなわち,「踵が地面から離れた状態で,つま先が歩行可能な程度に地面につき,歩行に必要な摩擦力を生じさせる程度の体重がつま先にかかっている状態」となるような位置に「手すり中央部」を固定する使用態様(構成)とすることは,容易に想到することができるというべきである。
21
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-03-19
事件番号:平成26(行ケ)10181
事件種別:審決取消請求
原告:沖マイクロ技研株式会社
被告:パナソニック株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,田中芳樹
発明の名称等:「遮断弁」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(遮断弁)
ポイント: 少なくとも甲21~甲23には,本件発明1の相違点2に関する技術的特徴であるⅱ)隔壁開放端へのつばの設置による開放端の強度の確保,及び,ⅲ)隔壁開放端のつば及びシール部材の取り付け板段差部への挿入による組立作業の容易化に係る技術思想が記載されているとは認められない。相違点2に係る本件発明1の構成は,甲1発明1,甲2~4,甲7~9,甲21~23の各記載事項等に基づいて,当業者が容易に想到し得るものということはできない。
22
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-28
事件番号:平成26(行ケ)10175
事件種別:審決取消請求
原告:清水建設株式会社
被告:株式会社免制震ディバイス
判決:請求認容
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),新谷貴昭,鈴木わかな
発明の名称等:「振動低減機構およびその諸元設定方法」
争点:進歩性(なし→誤認定あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(振動低減)
ポイント:本件発明の「同調」とは,「一致」を意味するものと解される。本件審決は,本件訂正明細書の段落【0027】の記載等によれば,「特許請求の範囲の『同調』」は「一致」を意味する旨認定しながら,本件訂正明細書の段落【0002】記載の「同調」の意義につき,甲21号証の記載を参照して異なる解釈をし,結論として,「特許請求の範囲の『同調』とは,」前記「特定の関係」を意味するものと判断しているところ,「特定の関係」の具体的内容を示しておらず,加えて,最終的に,本件請求項の「同調」の意義を,本件訂正明細書の記載によって認定した「一致」よりも広義のものと認めた合理的な理由も,明らかにしていない。本件審決は,本件発明の「同調」の意義を,誤って認定したものといえる。
23
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-09-30
事件番号:平成26(行ケ)10240
事件種別:審決取消請求
原告:小橋工業株式会社
被告:松山株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,間明宏充
発明の名称等:「農作業の整地装置」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(整地)
ポイント: トラクタに連結される農作業機の技術分野において,シリンダー装置を連結マストに固着されたブラケットに設けること(甲7,8)や,正逆転モータを連結マストに固着されたブラケットに設けること(甲3,29,30),正逆転モータを連結マストの周辺に設けること(甲31ないし33)が,いずれも本件特許の出願時において周知技術であったとしても,シリンダー装置63に替わる駆動源である正逆転モータを,機枠の後側上部からトップマスト8に敢えて移設する動機付けが当業者にあると認めることはできない。
24
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-07-16
事件番号:平成26(行ケ)10135
事件種別:審決取消請求
原告:渡邊機開工業株式会社
被告:フルタ電機株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),田中芳樹,柵木澄子
発明の名称等:「生海苔異物分離除去装置における生海苔の共回り防止装置」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(生海苔の共回り防止)
ポイント: 甲1に接した当業者において,回転板方式による異物分離除去装置である甲1発明に前記「共回り」の課題があることを想起し得たと認めることはできない。加えて,本件発明及び甲1発明は,固定部材と回転部材との間のクリアランスに生海苔を導入しつつ,異物を回転部材による遠心力により円周方向に追いやり,生海苔のみがクリアランスを通過するようにした回転板方式を前提とするものであるのに対し,甲2発明は,これとは異なり,生海苔混合液を分離ドラムの周壁に設けられた分離孔を通過させることによって,生海苔混合液中の異物を分離ドラムの分離孔の周縁に引っ掛けて分離除去するという従来方式を前提とするものであって,甲1発明と甲2発明とでは,前提とする異物分離除去に係る技術思想(方式)が異なるから,仮に,甲1に接した当業者において,甲1に「前記クリアランスには生海苔が詰まりにくい」(段落【0028】),「異物が前記クリアランスに詰まりにくい」(段落【0029】)との記載から,甲1発明には,なお,クリアランスに異物や生海苔の詰まりが生じるという問題があるという課題を想起し得たとしても,甲1発明に,それとは前提とする異物分離除去に係る技術思想の異なる甲2発明を適用する動機付けがあったとは認められない。
25
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-07-16
事件番号:平成26(行ケ)10223
事件種別:審決取消請求
原告:渡邊機開工業株式会社
被告:フルタ電機株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),田中芳樹,柵木澄子
発明の名称等:「生海苔異物分離除去装置における生海苔の共回り防止装置」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(生海苔の共回り防止)
ポイント: 甲1に接した当業者において,甲1発明には,なお,クリアランスに異物や生海苔の詰まりが生じるという問題があるという課題を想起し得たとしても,甲1発明に,そもそも異物分離除去装置ではなく,固定部材と回転部材とのクリアランスから異物を除去した対象物を通過させるという異物分離除去に係る回転板方式を前提とするものでもない,甲8ないし甲10発明を適用する動機付けがあったとは認められない。さらに,仮に,当業者において,甲1発明に甲8ないし甲10発明を適用することを試みたとしても,甲1発明において,甲1発明の構成部材である「回転板」,「選別ケーシング」を有さない甲8ないし甲10発明をどのように適用するのか想定することはできず,相違点に係る本件発明1の構成とすることが容易に想到し得たことであるとは認められない。
26
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-29
事件番号:平成27(行ケ)10031
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社高知丸高
被告:株式会社横山基礎工事
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「穿孔工法用回転反力支持装置」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(穿孔)
ポイント: 甲1発明の回転駆動装置1の機枠6は,固定ケーシング5が機枠6に一体的に垂下連結されるから,既に固定ケーシング5を介してケーシング回り止め部材7から反力を得ていることが明らかであり,更に係合用突条部17を用いて固定ケーシング5から反力を得る必要がない。また,回転駆動装置1を大きくしたとしても,既に固定ケーシング5を介して反力を得ているのであるから,大きくした回転駆動装置1の外周縁を下方に延伸させる必要もない。したがって,当業者には,甲1発明において機枠6が係合用突条部17を用いて固定ケーシング5から反力を得る構成を採用する動機付けがない。
27
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-08-05
事件番号:平成26(行ケ)10276
事件種別:審決取消請求
原告:エスライト技研株式会社
被告:Y/株式会社新廣
判決:請求棄却
裁判部:第3部
裁判官:大鷹一郎(裁判長),大西勝滋,田中正哉
発明の名称等:「軌道パッドおよびレール締結装置」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(線路レールのパッド)
ポイント: 本件出願前に,従来のレール締結装置には,軌道パッドと同時に可変パッドも交換しなければならず,作業・工事費が嵩むという課題があることが当業者において認識されていたとしても,甲4に接した当業者において,甲4発明において,軌道パッドを「既に固化している既設の可変パッドと,レールとの間に設け」る構成(相違点1に係る本件発明1の構成の一部)を採用した上で,「可変パッドはレール伸長方向の両端に上方に突出する凸リブを有している」との構成(相違点1に係る本件発明1の構成の残部)と「軌道パッドは下面に,前記可変パッドの上に配置されたとき各凸リブを挿入可能な凹溝を有している」との構成(相違点2に係る本件発明1の構成)を組み合わせた構成を採用することについての動機付けがあるものと認めることはできない。したがって,当業者において,甲4に記載された発明及び本件出願前の周知技術から,相違点1及び2に係る本件発明1の構成を容易に想到することができたものと認めることはできない。
28
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-12-21
事件番号:平成27(行ケ)10071
事件種別:審決取消請求
原告:X
被告:シャープ株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第3部
裁判官:大鷹一郎(裁判長),大西勝滋,田中正哉
発明の名称等:「サイクロン集塵装置,電気掃除機」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(掃除機)
ポイント: 甲2等には相違点2に係る本件発明1の構成(「上方濾過部材から落下した塵埃は,前記集塵容器の底部に収容される」)が開示されているとはいえない。したがって,甲2等には,甲2等記載の集塵装置のダストフィルタ30に捕集された塵埃を内側集塵部39に収容させるものが開示されているとはいえないとした本件審決の判断に誤りはない。
29
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-28
事件番号:平成26(行ケ)10246
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社サカエ
被告:コージ産業株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,岡田慎吾
発明の名称等:「棚装置」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(棚)
ポイント: 甲1発明の棚板の壁部の構成をあえて異なる構成に変更する動機付け等が存在するかどうかについて判断するまでもなく,甲1発明の棚板の壁部の構成を,内壁の連接部と反対側の端部が「自由端部」であり,「外壁に向かって延びるように」曲げられており,「傾斜部」になっているとの構成に変更して,相違点2に係る本件発明の構成とすることは当業者が容易に想到し得たとはいい難い。
30
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-29
事件番号:平成27(行ケ)10030
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社高知丸高
被告:株式会社横山基礎工事
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「掘削装置」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(堀削)
ポイント: 甲1発明の回転駆動部8は,削孔の進行によって固定スリーブ管12に相対的に下降し,回転駆動部8の中心から下方に延びる回転出力軸9は,その下端に設けられた削孔用具10と共に,削孔が進むに連れて孔の中に入って行くが,固定スリーブ管12は,削孔が進んでも孔の中に入ることはない。このように甲1発明の回転駆動部8に固定スリーブ管12を固定すると,回転駆動部8は,削孔の進行によって固定スリーブ管12に相対的に下降できなくなるから,削孔が不可能になる。したがって,甲1発明において固定スリーブ管12を回転駆動部8に固定することには阻害要因がある。
31
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-06-24
事件番号:平成26(行ケ)10143
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社エアウィーヴ
被告:株式会社シーエンジ
判決:請求棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,間明宏充
発明の名称等:「立体網状構造体製造方法及び立体網状構造体製造装置」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(立体網状構造体製造)
ポイント: 当該明細書に記載されている実施例及び比較例は,そのすべてが「ステンレス製エンドレスネット」で構成されたネットコンベアを使用するものであって,当該引き取り装置としてネットコンベア以外の手段を用いることは何ら記載されておらず,その示唆もされていない。そして,当該引き取り装置としてネットコンベアを用いることに,何かしらの問題がある旨の記載もされていないから,甲2公報に接した当業者が,当該ネットコンベアを他の手段に置換しようと動機付けられるとはいえない。甲11文献には,成形手段として用いるには不適当な形態を含む多種多様なコンベアが記載されていることに鑑みれば(甲11),甲11文献に接した者において,成形手段としてスラットコンベアを使用するという動機付けがされるとは到底いえない。このほかに,甲2発明のネットコンベアに代えてスラットコンベアを用いることについて示唆ないし動機付けがあると認めるに足りる証拠はない。
32
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-08-04
事件番号:平成27(行ケ)10009
事件種別:審決取消請求
原告:パスカルエンジニアリング株式会社
被告:株式会社コスメック
判決:請求認容
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),中村恭,中武由紀
発明の名称等:「流体圧シリンダ及びクランプ装置」
争点:進歩性(なし→あり)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(流体圧シリンダ)
ポイント: 甲2発明の二方パイロット弁100,101は,圧力媒体の流路回路を切り換え,ピストン21が自動的に反転動作をするための動作切替手段の一部である。そうすると,当業者が,自動往復運動をしているピストン21の行程端を検知しようと試みて,動作切替手段の一部にすぎない二方パイロット弁100,101にピストン21の行程端の検知機能を持たせようとする合理的理由がないから,甲2発明の二方パイロット弁100,101を,甲1事項2のプランジャ型スイッチ100に敢えて置換しようと動機付けられるとはいい難い。甲2発明の二方パイロット弁100,101を甲1事項2のプランジャ型スイッチ100に置換させることはできないから,相違点2に係る本件訂正発明1の構成は,当業者が容易に想到することができない。
33
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-16
事件番号:平成26(行ケ)10098
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社コガネイ
被告:SMC株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,田中芳樹
発明の名称等:「吸着搬送装置およびそれに用いる流路切換ユニット」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:装置(流路切換ユニット)
ポイント: 相違点3に係る構成については,甲2の第2発明において,「真空電磁弁(21)の閉成と同時にこの閉状態の圧縮空気電磁弁(24)を一度開閉動作させると,吸盤(50)内に残留する弱い真空状態を完全に解除して,吸盤(50)からカートン(2)を開放しやすくする」ことは,吸盤に供給する空気の流量を増加させることによって達成するものであるから,本件発明3の「ワークとして吸着具により搬送した後に迅速にワークを吸着具から離脱させることができる」ことと同一の課題及び課題解決手段を示すものであるとともに,甲2の第2発明において,着脱路の圧力が大気圧以上になると,エアコンプレッサ(25)から流れた圧縮空気は,一部が着脱路へ流れ,残りは真空電磁弁(21)を介して大気ポートへ流れるか,少なくとも,圧縮空気電磁弁(24)が閉じられる前に出力ポートから送出された圧縮空気の一部が大気ポートへ流れることとなるから,ワークが吹き飛ばされるのを防止することになることも,その技術的構成からして自明であって,相違点3のうち,流路を流路ブロックに設ける点を除くその余の構成については,甲2の第2発明と本件発明3との間に実質的に相違する点はなく,さらに,甲2の第2発明に,複数個の弁を流路を有するブロック状の部材に設けるなどの周知技術を組み合わせて本件発明3の構成とすることは格別困難な事項ではないと認められる。
34
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-08-06
事件番号:平成26(行ケ)10211
事件種別:審決取消請求
原告:ヌオーヴォ ピニォーネ ソチエタレスポンサビリタ リミタータ
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「一体形ブレードを備えたロータの加工方法」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:機械
分類:方法(ロータの加工)
ポイント: 引用発明において,ブレードの削り出しの際に,フライスカッター(回転式ツール)の角度を一定に維持するのではなく,角度を変更する,つまり,軸線を心ずれさせて削り出しを行うことは,技術上,当然のことであるといえる。
35
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裁判所:東京地裁
判決日:2015-01-23
事件番号:平成24(ワ)15693
事件種別:特許権侵害差止等請求
原告:日本ファイリング株式会社
被告:株式会社岡村製作所
判決:請求棄却
裁判部:民事,第40部
裁判官:東海林保(裁判長),今井弘晃,実本滋
発明の名称等:「図書保管管理装置」
争点:進歩性(なし)
参照条文:29条2項,104条の3
分野:機械
分類:装置(図書保管管理)
ポイント: 乙12発明と周知技術は,コンテナ等に収容物を収容し,このコンテナを,棚等を有する収容場所に格納するものであるという点で共通するから,乙12発明に上記周知技術を適用することは,当業者が容易になし得たことであると認められる。また,乙12発明に乙11の3発明と周知技術である寸法別のコンテナ等の構成を適用して,相違点2につき,当業者が本件再訂正発明1の構成に容易に想到し得ると認められる。乙12発明において,収容効率を向上させるために,乙16発明を適用することは,当業者が容易になし得たことであると認められる。乙12発明に乙16発明の「奥行き方向に2個のコンテナが収容され,前記搬送手段には,前記コンテナを取り出す間口に対して,手前側のコンテナを取り出してから奥側のコンテナを取り出す移載手段が備えられている」事項を適用するとともに,乙11の3発明を適用する際に,前記周知の技術的課題に基づいて,手前側の収容部を優先的に利用する構成,すなわち手前側のコンテナを空きのあるコンテナとして取り出す構成として,相違点4につき,当業者が本件再訂正発明1の構成に容易に想到し得ると認められる。
36
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-03-05
事件番号:平成26(ネ)10069,<原審;東京地裁平成24(ワ)28201>
事件種別:損害賠償等請求控訴
原告:日本鋳鉄管株式会社,<控訴人(原告)>
被告:新東工業株式会社,<被控訴人(被告)>
判決:控訴棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),中村恭,中武由紀
発明の名称等:「ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備」
争点:進歩性(なし)
参照条文:29条2項,104条の3
分野:機械
分類:装置(溶製設備)
ポイント: 乙5発明及び乙7発明に接した当業者であれば,乙5発明において,前炉に保持されていた溶鉄が充填された取鍋を,前炉から処理ステーションに搬送するに当たり,取鍋の搬送作業を自動化することにより,危険を回避するとともに,取鍋搬送を安定化し,更に時間短縮等,作業の効率化を図るために,取鍋の搬送手段として乙7発明を適用して,前炉と処理ステーションの間にレールを敷設し,取鍋を載置した台車を走行機構により電動走行させ,台車上に設けたローラコンベアと,処理ステーションに設けたローラコンベアにより,取鍋を,台車から処理ステーションにおける適宜定められた位置へ移送するという相違点に係る構成を容易に想到することができるというべきである。
37
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-16
事件番号:平成26(ネ)10079,<原審;東京地裁平成25(ワ)7569>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:株式会社コガネイ,<控訴人>
被告:SMC株式会社,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,田中芳樹
発明の名称等:「吸着搬送装置およびそれに用いる流路切換ユニット」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項,104条の3
分野:機械
分類:装置(流路切換ユニット)
ポイント: 乙8には実質的に「出力ポートと真空ポートとを連通させて流路を介して大気ポートを正圧供給ポートと着脱路とに連通させる,流路切換装置」が記載されているということができるとともに,乙8発明の「大気ポート」は正圧空気の一部を排出する作用があることが認められる。そうすると,本件発明の「大気開放ポート」が「正圧ポートからの正圧空気の一部を排出する」と規定されるのに対し,乙8発明の「大気ポート」は正圧空気の一部を排出する作用があることについて明示的な記載がない点については,本件発明と乙8発明の実質的な相違点には当たらないというべきである。
38
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-06-30
事件番号:平成26(行ケ)10241
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社ニッケンビルド/日鐵住金建材株式会社
被告:富士川建材工業株式会社/株式会社ニチラス,<被告兼脱退被告訴訟引受人/有限会社坂本健美装(特許権者;脱退被告)
判決:請求認容
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,鈴木わかな
発明の名称等:「建物のモルタル塗り外壁通気層形成部材及びその製造方法並びに建物のモルタル塗り外壁通気層形成工法」
争点:発明の同一性(非同一→同一)
参照条文:29条の2
分野:機械
分類:装置(外壁通気層形成部材)
ポイント: 本件先願当初明細書等においては,「凹溝条」をなす「通気胴縁部」,すなわち,「突条部10a」の具体的形状は限定されておらず,図示された「半円形状」のもののみならず,その他の形状のものも記載されているに等しいというべきである。
39
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-28
事件番号:平成26(ネ)10007,<原審;大阪地裁平成23(ワ)11694>
事件種別:特許権譲渡代金請求控訴
原告:X,<控訴人>
被告:日本スピンドル製造株式会社,<被控訴人>
判決:一部控訴認容
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,田中芳樹
発明の名称等:「テーパー鋼管製造装置用パイプ材把持装置」
争点:職務発明対価額
参照条文:35条
分野:機械
分類:装置(パイプ材把持)
ポイント:第1号機に本件特許発明を実施したことによる超過売上高を認めることはできない。第2号機の受注に至った経緯等諸般の事情を総合考慮すると,第2号機に本件特許発明を実施したことによる超過売上高は,売上高(3億7500万円)の35%と認めるのが相当である。そうすると,上記超過売上高は,1億3125万円となる。被控訴人と新日鐵間の本契約に基づく上記実施料率に加えて,本件特許発明の内容及びその技術的優位性等,その他諸般の事情を総合考慮すると,本件特許発明を第三者に許諾した場合の想定実施料率は,3%と認めるのが相当である。被控訴人が丸一鋼管に第2号機を製造販売したことによる独占の利益(超過利益)は,393万7500円と認められる。計算式 1億3125万円×0.03=393万7500円
40
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裁判所:東京地裁
判決日:2015-04-28
事件番号:平成26(ワ)20279
事件種別:通常実施権確認請求
原告:成幸利根株式会社
被告:A
判決:請求認容
裁判部:民事,第47部
裁判官:沖中康人(裁判長),宇野遥子,藤田壮
発明の名称等:「鋼管圧入工法及び鋼管圧入機]
争点:職務発明該当性(該当)
参照条文:35条1項
分野:機械
分類:装置(鋼管圧入機)
ポイント: 認定事実によれば,被告は,伸栄の業務として,本件工事を受注するために必要な鋼管圧入機を発注するための検討をしている際に,本件発明をしたと認められるから,本件発明は,その性質上伸栄の業務範囲に属し,かつ,本件発明をするに至った行為が伸栄における被告の職務に属するものであったと認められる。
41
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-01
事件番号:平成27(ネ)10058,<原審;東京地裁平成26(ワ)162>
事件種別:職務発明対価請求控訴
原告:X,<控訴人>
被告:HOYA株式会社,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第4部
裁判官:高部眞規子(裁判長),田中芳樹,鈴木わかな
発明の名称等:「徐冷炉」
争点:独占の利益(なし→なし)
参照条文:35条3項
分野:機械
分類:装置(徐冷炉)
ポイント: 控訴人は,本件第3発明が実施されていることを前提として,被告特許規程及び特許法35条3項に基づいて相当の対価の支払を請求するが,被控訴人のAvanStrateに対する実施許諾の事実及び同社による実施の事実のいずれも認めるに足りないことは前記のとおりであり,被控訴人自身による実施の事実も認められないから,控訴人の予備的請求も理由がない。
42
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-01
事件番号:平成27(ネ)10096,<原審;東京地裁平成26(ワ)162>
事件種別:職務発明対価請求控訴
原告:X,<控訴人>
被告:AvanStrate株式会社,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第4部
裁判官:高部眞規子(裁判長),田中芳樹,鈴木わかな
発明の名称等:「徐冷炉」
争点:独占の利益(なし→なし)
参照条文:35条3項
分野:機械
分類:装置(徐冷炉)
ポイント:実施状況に関連する記載は,甲B25号証及び甲B26号証の一部にあるにすぎず,しかも,それらはいずれも専ら控訴人の記憶に基づくもので,客観的な裏付けに乏しい。以上によれば,控訴人において本件各発明を実施するものとして主張する原判決別紙●記載の炉等については,そもそも存在自体が立証されておらず,しかも,控訴人の陳述書である甲B25号証には,●が記載されている。また,上記目録記載の炉等については,炉の構造及び本件各発明に係る充足性も,立証されていないといわざるを得ない。以上に鑑みると,本件各発明のいずれについても,実施の事実を認めるに足りないというべきである。
43
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-11-24
事件番号:平成27(行ケ)10017
事件種別:審決取消請求
原告:アルファ ラヴァル コーポレイト アクチボラゲット
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「遠心分離機用ロータユニット」
争点:実施可能要件(違反あり→なし)
参照条文:36条4項1号
分野:機械
分類:装置(遠心分離機用ロータ)
ポイント: 複数の部材を相互にはんだ付け又は溶接により接合する場合に,当該複数の部材は,一定の時間相互に近接保持される必要があるが,様々な治具等によって空間内の特定の位置に固定されることは,技術常識といえる。例えば,従来,①フルフェイスホイール用リムとディスクを溶接する際に,治具によって両者を仮固定する(甲12の1),②動圧軸受を構成するシャフトとスラストプレートとを溶接する際に,両者を調芯用治具に仮固定する(甲12の2),③電動機ロータと支持ディスクとを溶接を含む手段で接合する際に,組立て治具により両者を仮固定する(甲12の3),④ベースとフィールドスルーとを,はんだプリフォームによりはんだ付けする際に,テフロン製治具で両者を仮固定する(甲12の4)ことが開示されており,このことは,本件発明のように,多数の分離ディスクが含まれる場合も同様である。そして,当業者にとって,各分離ディスクの間隔をどの程度とするか,また,その間隔の精度をどの程度とするかは,各分離ディスクの固定手段により適宜調整可能なことである。
44
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-11-24
事件番号:平成27(行ケ)10026
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社ミクニ
被告:株式会社デンソー
判決:請求認容
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),中村恭,中武由紀
発明の名称等:「回転角検出装置」
争点:サポート要件(違反なし→あり)
参照条文:36条6項1号
分野:機械
分類:装置(回転角検出)
ポイント: 訂正発明1の特許請求の範囲の特定では,訂正発明1の前提とする課題である「熱変形により縦長形状のカバーの長手方向が短尺方向に比べて寸法変化(位置ずれ)が大きくなること」に直面するか否かが不明であり,結局,上記課題自体を有するものであるか不明である。そして,仮に,磁石と磁気検出素子とのずれが,短尺方向に大きく生じる場合においては,磁石と磁気検出素子との間のエアギャップの磁気検出方向への寸法変化は大きくなってしまうのであるから,訂正発明1の課題解決手段である「磁気検出素子をその磁気検出方向と縦長形状のカバーの長手方向が直交するよう配置」したとしても,出力変動は抑制されず,回転角の検出精度も向上しない。よって,訂正発明1は,上記課題を認識し得ない構成を一般的に含むものであるから,発明の課題が解決できることを当業者が認識できるように記載された範囲を超えたものであり,サポート要件を充足するものとはいえない。
45
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-21
事件番号:平成26(行ケ)10156
事件種別:審決取消請求
原告:タイム技研株式会社
被告:株式会社テージーケー
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),新谷貴昭,鈴木わかな
発明の名称等:「逆流防止装置」
争点:サポート要件(違反なし→なし)
参照条文:36条6項1号
分野:機械
分類:装置(逆流防止)
ポイント: 本件発明は,上記課題のとおりの問題を有する大気開放弁を前提として,これを第2の逆止弁の配置によって解決しようとするものである。大気開放弁自体は,同課題を生じさせるものではあるが,同課題の解決手段として用いられているものではない。以上の点に鑑みると,本件発明1における大気開放弁は,上記の課題のとおり,給湯管側が負圧になったとき,オーバーフロー口から大気を吸い込むものであることが特定されていることを要し,かつ,それで足りると解される。
46
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-07-28
事件番号:平成26(行ケ)10243
事件種別:審決取消請求
原告:パナソニック株式会社
被告:TOTO株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),中村恭,中武由紀
発明の名称等:「大便器装置」
争点:明確性要件(違反なし→なし)
参照条文:36条6項2号
分野:機械
分類:装置(大便器)
ポイント: 本件発明1は,側部の棚を「略水平」にしたのは,曲率が比較的小さく遠心力が大きくない側部においては,棚を傾斜させるまでもなく,水平又はほぼ水平のままに,洗浄水の一部を自然とボウル部に適宜落下させれば足りるとしたものと理解できるから,「略水平」は,積極的に棚を傾斜させようとするものではないと認められる。「略一周」とは,洗浄水が棚に沿って便器内おおむね一周させるといった程度の意味ととらえられるから,それ自体として直ちに不明確なものとはいえない。
47
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-11-12
事件番号:平成27(ネ)10076,<原審;大阪地裁平成26(ワ)4>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:株式会社日研工作所,<控訴人>
被告:津田駒工業株式会社,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第4部
裁判官:高部眞規子(裁判長),田中芳樹,鈴木わかな
発明の名称等:「円テーブル装置」
争点:技術的範囲(属しない→属しない)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(テーブルのクランプ機構)
ポイント: 本件特許発明に係る円テーブル装置のクランプ機構が,2段階にわたり増力する増力機構を備えることは,前記課題解決に不可欠な構成といえ,本件特許発明を特徴付けるものということができるところ,第2段用テーパーカム面(29)が回転軸芯と直角を成すものではないこと,すなわち,傾斜角度が「α3=0°」の場合を含まないことは,上記増力機構を構成する「第2段増力部」における第2段の増力のために不可欠なものである。この点に鑑みると,本件特許発明の構成要件E2の「第2段用テーパーカム面(9)」は,傾斜角度が「α3=0°」の場合を含まないのに対し,被告製品の構成中,「クランプリング8の鋼球10と当接する面」は,回転軸芯と直角,すなわち,「α3=0°」であるという相違部分が,本件特許発明の本質的部分でないということはできない。
48
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-05-28
事件番号:平成26(ネ)10112,<原審;東京地裁平成25(ワ)31341>
事件種別:特許専用実施権侵害行為差止等請求控訴
原告:有限会社ホール・ワークス,<控訴人>
被告:株式会社スリーストン,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,鈴木わかな
発明の名称等:「パチンコ台取付装置」
争点:技術的範囲(属しない)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(パチンコ台取付)
ポイント: 本件発明の構成要件D3において,「スライドボルト」が上下方向に移動可能に保持されているのに対し,被告製品の構成d3においては,スライド用ボルト114が上下方向に移動不可能に軸支されているという本件相違点3は,本件発明の本質的部分に係るものというべきである。よって,被告製品は,均等の第1要件(非本質的部分)を充たさない。
49
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-02-18
事件番号:平成26(ネ)10086,<原審;大阪地裁平成24(ワ)10746>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:X(特許権者)/株式会社テクノアオヤマ(独占的通常実施権者),<控訴人>
被告:セキ工業株式会社,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第3部
裁判官:石井忠雄(裁判長),西理香,神谷厚毅
発明の名称等:「プロジェクションナットの供給方法とその装置」
争点:技術的範囲(属しない)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(プロジェクションナット供給)
ポイント: 現在の平成12年製品が,製造当時のものと同じ構成であると認めることはできず,平成12年製品をもって,被控訴人製品が,本件特許発明の構成要件Eを充足するとの控訴人らの主張は採用することができない。
50
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裁判所:大阪地裁
判決日:2015-04-28
事件番号:平成26(ワ)4
事件種別:特許権侵害差止等請求
原告:株式会社日研工作所
被告:津田駒工業株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第21,民事部
裁判官:谷有恒(裁判長),田原美奈子,松阿彌隆
発明の名称等:「円テーブル装置」
争点:技術的範囲(属しない)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(円テーブル)
ポイント: 被告製品が,構成要件E2を充足するかにつき検討するに,前記認定によれば,クランプリング8の鋼球10と当接する面は,増力機構の一部として,鋼球10を介し,クランプピストン9の前進による力をクランプリング8に伝達するのであるから,カム面としての性質を有しているということはできる。しかしながら,被告製品において,クランプリング8の鋼球10と当接する面が回転軸芯と直角であること(α3=0°)は争いがなく(原告は,この面が傾斜している旨を主張するものではなく,この面の傾斜角度が0°であっても,テーパーカム面に該当する旨を主張する。),「テーパー」について前記のとおり解する以上,この面は「テーパーカム面」に該当せず,結局,被告製品は構成要件E2を充足しない。
51
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裁判所:東京地裁
判決日:2015-06-26
事件番号:平成26(ワ)23732
事件種別:特許権侵害差止等請求
原告:株式会社ニューテックジャパン
被告:株式会社さくらコーポレーション
判決:請求棄却
裁判部:民事,第29部
裁判官:嶋末和秀(裁判長),鈴木千帆,天野研司
発明の名称等:「妻面を有する折り畳み自在な屋根構造体」
争点:技術的範囲(属しない)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(屋根)
ポイント: 被告構成c-1は,「該補強フレーム5の一端は最も外側に位置する幕体支持ポール4aの上端位置に係止し,補強フレーム5の他端は隣接する幕体支持ポール4に挿着されたスライドブラケット44 ’に固定させ」としており,補強フレーム5は,幕体支持ポールに装着されたスライドブラケットそのものに固定され,スライドブラケットと独立して幕体支持ポールには係止されていないことが明らかである。したがって,被告製品は,少なくとも構成要件1C-①の文言を充足しない。
52
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-06-30
事件番号:平成26(ネ)10127,<原審;東京地裁平成25(ワ)9658>
事件種別:損害賠償請求控訴
原告:株式会社ムラアーカム/X,<控訴人>
被告:太平産業株式会社,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「建設廃泥の処理方法」
争点:技術的範囲(属しない→属しない)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(建設廃泥処理)
ポイント:本件処理方法において,粗粒分と中粗粒分は,第1及び第2のトロンメルの網目を通り抜けるか否かによって分級されているといえる。他方,細粒分は,回転式分級機において,ストークスの法則によって十分沈降しないでそのままオーバーフロー部から流出された場合,「振動篩の上に受け」ることはない。また,1回でオーバーフロー部から流出されない細粒分は,他の中粗粒分とともに沈降槽内に沈降し,スパイラルで移送されて「震動篩機」に運ばれ,篩の振動作用及び洗浄水のシャワーの作用により,中粗粒分と分離して,水とともに「震動篩機」の網目を通り抜けるが,これは,他の中粗粒分に付着しているためであって,付着したままの状態では細粒分とはいえない。しかも,このような細粒分は,「震動篩機」の網目を通り抜けた後も,必ず沈降槽に戻されて,機外に出ることはなく,オーバーフロー部から流出しない限り,最終的には分別できないのであって,「震動篩の通過」は,機外に排出されるのを防止する補助的機能を果たすだけであって,分級する機能を有しているとはいえない。本件処理方法は,「該震動篩の通過分」を細粒分として分別するものではないから,構成要件Dを充足しない。
53
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裁判所:大阪地裁
判決日:2015-12-24
事件番号:平成26(ワ)1140
事件種別:特許権侵害差止等請求
原告:X
被告:大阪精工株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第26,民事部
裁判官:髙松宏之(裁判長),田原美奈子,大川潤子
発明の名称等:「後方押出方法および後方押出装置」
争点:技術的範囲の属否(属しない)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(後方押出装置)
ポイント: 被告が当初から被告主張方法・装置を用いてきた可能性が十分にある反面,被告が被告主張方法・装置を用いておらず,本件特許発明を実施しているとして原告が主張する根拠はいずれも採用できないから,その余の争点につき検討するまでもなく,原告の請求には理由がない。
54
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裁判所:東京地裁
判決日:2015-07-28
事件番号:平成26(ワ)18842
事件種別: 特許権侵害差止等請求
原告:ヒロセ電機株式会社
被告:イリソ電子工業株式会社
判決:請求棄却
裁判部:民事,第47部
裁判官:沖中康人(裁判長),矢口俊哉,宇野遥子
発明の名称等:「多接点端子を有する電気コネクタ」
争点:技術的範囲(属しない)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(電気コネクタ)
ポイント: 被告製品においては,原告自身が作成した「被告製品1説明書」の一部である別紙1の図1-3のとおり,「第二弾性腕」に相当する部分の一部が,内側接触子のその他の部分や「第一弾性腕」に相当する外側接触子とは,接触線Xに対して反対側に存在しており,この位置関係については当事者間に争いがない。被告製品における「第二弾性腕」に相当する部分の一部は,接触線の他の側に延びているため,被告製品は本件特許発明1の構成要件1Bを充足しない。
55
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裁判所:大阪地裁
判決日:2015-09-10
事件番号:平成26(ワ)1860
事件種別:損害賠償等請求
原告:TOWA株式会社
被告:アサヒ・エンジニアリング株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第26,民事部
裁判官:髙松宏之(裁判長),田原美奈子,大川潤子
発明の名称等:「電子部品の樹脂封止成形方法及び装置」
争点:技術的範囲(属しない)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(電子部品の樹脂封止成形)
ポイント: ハ-3号製品は,生産の効率化等のためにモジュール構造を採用したにとどまると見ることが十分可能であり,樹脂封止成形の生産現場における接続・分離(増減設)を特に予定した構造になっているとは認められないから,本件発明の構成要件B及びEの「着脱自在の状態で装設可能」の要件を充足しないというべきである。そして,他の被告製品がハ-3号製品と異なる構造を有していると認めるに足りる証拠はないから,他の被告製品についても,同様に本件発明の構成要件B及びEの「着脱自在の状態で装設可能」の要件を充足しないというべきである。
56
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裁判所:大阪地裁
判決日:2015-05-28
事件番号:平成24(ワ)6435
事件種別:特許権侵害差止等請求
原告:大阪エヌ・イー・ディー・マシナリー株式会社
被告:株式会社大原鉄工所
判決:一部請求認容
裁判部:第21,民事部
裁判官:谷有恒(裁判長),田原美奈子,松阿彌隆
発明の名称等:「破袋機とその駆動方法,」
争点:技術的範囲(属する)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(破袋機)
ポイント: 被告製品1は,定期正転時間と定期逆転時間にそれぞれ一意の数値が設定されることにより(正転時間と逆転時間が異なってもよい),1組の正・逆転パターンの組合せができ,これを規則的に繰り返す駆動を実現する構成を有しているものと認めることができる。被告製品1の構成1-dの「回転体11を正逆駆動回転させる手段」は,構成要件Dの「正・逆転パターンの繰り返し駆動を行う駆動制御手段」に相当し,同様1-eの「正逆駆動回転」は,構成要件Eの「正・逆転パターンの繰り返し駆動」にするから,被告製品1は,構成要件D,Eを充足する。
57
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-08
事件番号:平成26(ネ)10111,<原審;大阪地裁平成25(ワ)5600>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:株式会社松井製作所,<控訴人>
被告:株式会社カワタ,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第4部
裁判官:高部眞規子(裁判長),柵木澄子,鈴木わかな
発明の名称等:「粉粒体の混合及び微粉除去方法並びにその装置」
争点:均等論侵害(不成立)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(粉粒体混合・微粉除去)
ポイント: 本件特許発明2の本質的部分,すなわち,技術思想の中核的部分は,構成要件2Eの「供給管の横向き管における最下面の延長線の近傍位置または該延長線より上方位置に」レベル計を設けることにより,流動ホッパーへの材料の吸引輸送は,前回吸引輸送した混合済み材料の充填レベルが供給管の「横向き管における最下面の延長線の近傍または該延長線よりも下方」に降下する前に開始されるため,吸引輸送される材料が,その充填された混合済み材料によって,一時貯留ホッパーへの落下が阻止されるという作用効果を奏する点にあるものと認められる。これに対し,イ号製品は,構成要件2Eの「供給管の横向き管における最下面の延長線の近傍位置または該延長線より上方位置に」レベル計を設けたものではないから,レベル計の位置を最も高い位置にしたとしても,横向き管が縦向き管と接する出口の下端とレベル計の最上面との距離が28.2mmあって,横向き管が縦向き管と接する出口の下端とレベル計の最上面との間に相当の空間が存し,吸引輸送される材料が,充填された混合済み材料によって,一時貯留ホッパーへの落下が阻止されるという作用効果を奏せず,課題の解決手段を異にする。そうすると,本件特許発明2とイ号製品との前記相違点が,本件特許発明2の本質的部分でないということはできない。
58
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裁判所:東京地裁
判決日:2015-03-25
事件番号:平成26(ワ)11110
事件種別:損害賠償請求
原告:株式会社遊気創健美倶楽部
被告:株式会社MTG
判決:請求棄却
裁判部:民事,第29部
裁判官:嶋末和秀(裁判長),西村康夫,本井修平
発明の名称等:「美顔器」
争点:均等論侵害(不成立)
参照条文:70条
分野:機械
分類:装置(美顔器)
ポイント: 相違点1ないし6に関する被告各製品の構成はいずれも,本件特許の原出願時点で,乙1発明に乙4発明を適用することにより,当業者が容易に推考し得たものというべきである。
59
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裁判所:大阪地裁
判決日:2015-02-26
事件番号:平成25(ワ)6414
事件種別:特許権侵害差止等請求
原告:株式会社堀場製作所
被告:エイヴィエルジャパン株式会社
判決:一部請求認容
裁判部:第21,民事部
裁判官:谷有恒(裁判長),田原美奈子,松阿彌隆
発明の名称等:「ガスサンプリング装置」
争点:損害額(被告装置の受注額の7%)
参照条文:102条3項
分野:機械
分類:装置(ガスサンプリング)
ポイント: 本件特許発明の実施料の対象として捉えるべきものは(特許法102条3項),被告装置自体の受注額であると解される。被告装置と排ガス分析計AMAi60とが組み合わせて販売されており,一定限度,被告装置の販売は,AMAi60の販売に寄与していると評価することができるから,この点を使用料率の算定にあたって考慮することはできるものと解する。また,被告装置を含むものとして受注したパワートレイン開発,計測等のシステムは,1件あたりの受注額の平均が4億円以上となる大規模なものであること,システム全体のうち,排ガス測定機器の関係について,原告と被告は競合していること,被告において,原告のCVS装置をシステムに組み込むこともある中で,温調機能を有する被告装置を含む発注を受けているのであるから,被告装置の存在は,システム全体の受注に一定限度寄与しているというべきであり,被告装置の受注額を基礎に本件特許発明の実施料を算定するとしても,その料率の関係では,この点を考慮するのが相当である。さらに,本件特許発明は,サンプリング流路全体とともにサンプルバッグを加熱するという比較的単純な構成からなるものであるから,競合関係にある被告にとって,被告装置が本件特許の侵害となるか否かの検討は容易であると考えられ,原告のCVS装置も選択可能な中で,あえて温調機能を有する被告装置を含むシステムを受注したのであるから,この点は,実施料率を算定するに当たって考慮すべき事情と解される。以上を総合すると,本件特許発明の実施に対し原告が受けるべき実施料としては,被告装置の受注額の7%とするのが相当である。
60
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裁判所:東京地裁
判決日:2015-03-18
事件番号:平成25(ワ)32555
事件種別:特許権侵害差止等請求
原告:フルタ電機株式会社
被告:渡邊機開工業株式会社
判決:一部請求認容
裁判部:民事,第40部
裁判官:東海林保(裁判長),今井弘晃,足立拓人
発明の名称等:「生海苔異物分離除去装置における生海苔の共回り防止装置」
争点:実施料率(3%,10%)
参照条文:102条3項
分野:機械
分類:装置(生海苔の共回り防止)
ポイント: 認定した諸事情を総合的に斟酌すると,本件各発明の実施料率は,被告装置については3%とするのが相当であり,本件固定リング及び本件板状部材については,原告主張のとおり,10%とするのが相当である。
61
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-11-12
事件番号:平成27(ネ)10048,<原審;東京地裁平成25(ワ)32555>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:フルタ電機株式会社,<控訴人兼被控訴人>
被告:渡邊機開工業株式会社,<被控訴人兼控訴人>
判決:一部控訴認容
裁判部:第4部
裁判官:高部眞規子(裁判長),柵木澄子,鈴木わかな
発明の名称等:「生海苔異物分離除去装置における生海苔の共回り防,止装置」
争点:実施料率(3%)
参照条文:102条3項
分野:機械
分類:装置(生海苔異物除去)
ポイント: 本件各発明は,公知の回転板方式の生海苔異物分離除去装置に,共回りの発生をなくし,クリアランスの目詰まりの発生を防ぐための手段を付加した点に技術的意義があるものであって,共回り防止手段に係る構成(共回り防止装置)は,回転板方式の生海苔異物分離除去装置である被告装置のうちの一部にとどまり,また,もともと,従来技術である回転板方式による生海苔異物分離除去装置自体が,異物分離除去機能を発揮するものである。以上のような本件各発明の技術的意義や共回り防止手段に係る構成の被告装置全体における寄与度をはじめとする上記の諸事情を総合的に斟酌すると,本件各発明の実施に対し受けるべき金銭の額としては,被告装置の売上高の3%が相当である。
62
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-29
事件番号:平成27(ネ)10024,<原審;東京地裁平成25(ワ)10151>
事件種別:損害賠償請求控訴
原告:大林精工株式会社,<控訴人(原告)>
被告:株式会社東芝,<被控訴人(被告)>/,エルジーディスプレイカンパニーリミテッド(LG Display株式会社),<被控訴人補助参加人>
判決:控訴棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),中村恭,中武由紀
発明の名称等:「液晶表示装置」
争点:冒認出願該当性(該当→該当)
参照条文:123条1項6号,104条の3
分野:機械
分類:装置(液晶表示素子)
ポイント: 控訴人は,被控訴人から再三にわたり,本件発明の着想経緯を明らかにするよう求められていたにもかかわらず,具体的な経過を明らかにせず,訴え提起から約1年3か月後に行われた控訴人代表者本人尋問の後2か月が経過した平成26年9月になって初めて日立公報の図7(b)の電極構成に図8を組み合わせて着想した旨を主張し始めたものであり,その旨の陳述書も提出されていなかったとの経過に鑑みれば,着想したこと自体についての信用性が乏しいといわざるを得ない。
63
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-01-28
事件番号:平成26(行ケ)10087
事件種別:審決取消請求
原告:日立アロカメディカル株式会社
被告:株式会社島津製作所
判決:請求認容
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「ラック搬送装置」
争点:訂正要件(違反あり→なし)
参照条文:準126条3項
分野:機械
分類:装置(ラック装置)
ポイント: 本件明細書の記載,特に本件発明7に関する記載とその技術的意義からすれば,本件明細書の記載を見た当業者であれば,可動アームに測定ユニットをどのように取り付けるかは本件発明における本質的な事項ではなく,測定ユニットは,その機能を発揮できるような態様で可動アームに保持されていれば十分であると理解するものであり,そして,本件特許の出願時における上記技術常識を考慮すれば,可動アームに測定ユニットを取り付ける態様を,「懸下」以外の「埋設」等の態様とすることについても,本件明細書から自明のものであったと認められる。したがって,本件明細書の記載を総合すれば,測定ユニットを「保持」する可動アームを含む本件訂正は新たな技術的事項を導入するものではなく,本件明細書に記載された事項から自明のものであると認められる。
64
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裁判所:大阪地裁
判決日:2015-03-19
事件番号:平成25(ワ)7416
事件種別:原状回復請求
原告:合同会社MUGEKO
被告:株式会社エナシステム
判決:一部請求認容
裁判部:第21,民事部
裁判官:谷有恒(裁判長),田原美奈子,松阿彌隆
発明の名称等:「磁力回転装置」
争点:業務委託(あり)
参照条文:民545条1項
分野:機械
分類:装置(磁力回転)
ポイント: 本件契約の性質,内容等からすれば,業務委託契約金を返還しないものとする本件委託契約書第4条3項の定めは,被告の原状回復義務を免除し,業務委託契約金を本件製品の開発費として返還することを要しないとする趣旨のものと解するのが相当であり,単に本件契約が期間満了により終了した場合についてのみ規定するものではなく,本件契約の解除によって遡及的に効力を失うことを予定した条項でもないと解される。よって,被告は,本件契約の解除による原状回復義務として,受領した業務委託契約金5000万円を原告に返還する義務はない。
65
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-01-28
事件番号:平成26(ネ)10106,<原審;東京地裁平成26(ワ)17872>
事件種別:損害賠償請求控訴
原告:株式会社イー・ピー・ルーム,<控訴人>
被告:国,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「加圧及び通電装置」
争点:訴えの適法性(不適法)
参照条文:民訴法23条1項6号
分野:機械
分類:装置(加圧通電装置)
ポイント: 控訴人は,本件各前訴において,Aらがした本件取消決定が違法であるということを理由とする損害賠償請求を9件にわたり繰り返しているのであるから,本訴は,前訴の実質的蒸し返しであり,信義則に反し,かつ,訴権の濫用というほかない。控訴人は,原判決は,民事訴訟法23条1項6号の規定により判決に関与することができない裁判官が関与した東京地裁平成26年(行ウ)第98号事件及び同庁平成25年(ワ)第29155号事件の判決を,弁論の全趣旨として考慮したから,取り消すべきである,また,原判決自体が,前審に関与した裁判官によってされた判決であるから取り消されるべきであるとも主張する。しかし,民事訴訟法23条1項6号が除斥原因として定める「前審」の裁判への関与とは,当該事件の直接又は間接の下級審の裁判に関与したことをいうところ,控訴人が指摘する各判決はいずれも地方裁判所が第一審として判断したものであり,その担当裁判官が当該事件の下級審の裁判に関与することはあり得ないから,各判決が法律上判決に関与することができない裁判官によってされたものであるとの控訴人の主張はそもそもその前提を欠き,失当である。
66
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-09-10
事件番号:平成26(行ケ)10277
事件種別:審決取消請求
原告:X
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第4部
裁判官:高部眞規子(裁判長),柵木澄子,鈴木わかな
発明の名称等:「隔壁付きベッド及びそれに使用する隔壁」
争点:新規事項追加(あり→あり)
参照条文:17条の2第3項
分野:構造物
分類:ベッド(隔壁付きベッド)
ポイント: 本願当初明細書等には,特許請求の範囲の請求項3に「前記隔壁が,高さ及び/又は長さにおいて調整可能な隔壁である」との記載,請求項17に「該隔壁が,引き戸方式及び/又は折り畳み方式で長さが可変となっている」との記載,【0013】には「例えば,引き戸や折りたたみ形式或いはそれらを組合わせた,長さが可変である隔壁とすることもできる。長さが可変である場合には,移動する隔壁底部に戸車を使用する必要がある。特に,引き戸形式又は折り畳み形式である場合は,先端部近傍に取っ手を付けておくことにより,開閉可能な扉として機能させる上で好都合である。」との記載があるものの,「蛇腹方式」を用いた隔壁は記載されていない。また,本願当初明細書等の記載から,「蛇腹方式」を用いた隔壁であることが自明であるともいえない。したがって,本件補正後の請求項13に係る補正事項(「蛇腹方式で長さが可変となっている隔壁」との事項の追加)は,新たな技術的事項を導入するものであって,本願当初明細書等に記載した事項の範囲内でするものであるとは認められない。
67
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-28
事件番号:平成26(行ケ)10251
事件種別:審決取消請求
原告:三立機器株式会社
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,岡田慎吾
発明の名称等:「真空吸引式掃除機用パックフィルター」
争点:新規性(なし→なし)
参照条文:29条1項3号
分野:構造物
分類:フィルター(掃除機用)
ポイント: 引用発明は,各袋体の表面積の大小関係は,袋体が外側に行くほど表面積が大きくなる,すなわち「第二内袋体41<第一内袋体40<最外袋体38」との構成を有していることが認められ,空気の流量も同じであるといえるから,引用発明のそれぞれの袋体における濾過速度の大小関係は,「第二内袋体41>第一内袋体40>最外袋体38」となると認められる。よって,当業者であれば,引用公報の記載から,その自明な技術事項を読み取ることができるのであり,「最も外側に配置された最外袋体38の濾過速度<最外袋体38の内側に配置された第一内袋体40の濾過速度<第一内袋体40の内側に配置された第二内袋体41の濾過速度」との構成が引用公報に記載されているに等しいものと認められる。
68
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-10-22
事件番号:平成26(行ケ)10197
事件種別:審決取消請求
原告:X
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第4部
裁判官:高部眞規子(裁判長),田中芳樹,柵木澄子
発明の名称等:「ごみ袋兼用レジ袋」
争点:新規性(なし→なし)
参照条文:29条1項3号
分野:構造物
分類:袋(レジ袋)
ポイント: 本願発明の「表示部」は,「自治体指定のごみ袋として利用できることを表示するシール」を貼着することにより表示する形態も含むものであるから,引用発明の「表示ラベル」は,本願発明の「表示部」に相当する。そして,引用発明において,表示ラベルを有する袋(表示ラベルを貼着した袋)は,レジ袋をごみ袋として利用できるものであるから,本願発明の「ごみ袋兼用レジ袋」に相当する。本願発明と引用発明とを対比すると,両者の構成に差異はないから,本願発明と引用発明とは同一である。
69
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-01-28
事件番号:平成26(行ケ)10120
事件種別:審決取消請求
原告:日本板硝子株式会社
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「防火ガラスの組付け構造体及び防火ガラス戸及び防火ガラス窓」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:構造物
分類:ガラス(防火ガラス)
ポイント: ガラス破損・飛散防止の機能をガラスに付与する目的で,ガラス板面に,露出する形式で透明性を有するポリエステル樹脂フィルムを被覆することは周知技術であることからすれば,刊行物1発明のガラスに,同機能を付加するため,本件周知技術を適用して,ポリエステル樹脂フィルムを被覆することは,当業者が容易に想到し得る事項であるといえる。
70
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-05-12
事件番号:平成26(行ケ)10237
事件種別:審決取消請求
原告:日本圧着端子製造株式会社
被告:ヒロセ電機株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「電気コネクタ組立体」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:構造物
分類:コネクタ(電気コネクタ)
ポイント: 甲1発明は,相手コネクタ53の回転中心突起53を溝部49の肩部56において,前側から後側(ケーブル44側)へ移動させることにより,回転中心突起53が肩部56の上面に当接することで,相手コネクタ33がコネクタ31から上方へ外れることを防止するものである。そして,甲5~8は,ロック突部のコネクタ嵌合過程と終了時点におけるそれぞれの最後方位置の関係やロック溝部の突出部との関係を示唆するものでもない。したがって,甲1発明における回転中心突起53の断面形状を多角形状のものとしたとしても,回転中心突起を溝部内で前後に移動させることを想定していない本件発明3に想到することはできない。
71
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-13
事件番号:平成26(行ケ)10219
事件種別:審決取消請求
原告:X
被告:キャラウェイ・ゴルフ・カンパニ
判決:請求認容
裁判部:第3部
裁判官:石井忠雄(裁判長),西理香,神谷厚毅
発明の名称等:「管状格子パターンを有するゴルフボール」
争点:進歩性(あり→相違点認定誤り)
参照条文:29条2項
分野:構造物
分類:ボール(ゴルフ)
ポイント:本件発明1と甲10’発明の一致点及び相違点は以下のとおりとなる。…(中略)…以上によれば,審決の本件発明1と甲第10号証発明の一致点及び相違点の認定には誤りがある。
72
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-28
事件番号:平成26(行ケ)10224
事件種別:審決取消請求
原告:有限会社日新電気
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),中村恭,中武由紀
発明の名称等:「紫照明付き安全マスク」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:構造物
分類:マスク(安全マスク)
ポイント: 「殺菌作用のある,紫の可視光線と不可視光線の近紫外線の働きにより,常に清潔で健康的な空気を供給すること」(甲1の2頁3ないし4行)を企図する引用発明において,太陽光がなくても清潔で健康的な空気を供給することができれば,より好ましいことが明らかであるから,引用発明に接した当業者であれば,太陽光がなくても使用できるようにすることを,引用発明における解決すべき課題として認識すると認められる。一方,前記の周知技術は,マスクの技術分野に属し,また,マスクに照射される可視光又は紫外線を殺菌に利用する技術である点でも共通し,外部に光源が存在しない環境や太陽光が利用できない夜間でも光触媒の殺菌機能を発揮させるという課題を解決するものである点においても共通する。そうすると,当業者において,引用発明に周知技術を適用することに格別の困難性はない。
73
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-28
事件番号:平成25(行ケ)10263
事件種別:審決取消請求
原告:アスベル株式会社
被告:岩崎工業株式会社
判決:請求棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,田中芳樹
発明の名称等:「蓋体及びこの蓋体を備える容器」
争点:進歩性(あり→あり)
参照条文:29条2項
分野:構造物
分類:蓋体(タッパ容器蓋)
ポイント: 甲6発明は食材を容器内で真空に保つようにすることを目的として,シール片3(カバー7)を採用したものであるから,仮に原告主張のとおり,食品容器を電子レンジで加熱する際に食品から生じる蒸気を逃がすために,開閉部材(フラップ)に設けた突起と蓋に設けた穴との組合せを用いることが本件特許出願の優先日前に周知であったとしても,あえて,甲6発明に上記従来技術ないし周知技術を適用する動機付けはないというべきである。そして,甲6発明は,真空状態の保持を目的とする発明であるから,容器内部の真空状態の保持までは必要とされない場合を想定して,従来技術に回帰する必然性や動機はないというべきである。したがって,甲6発明において,相違点5に係る発明特定事項のように構成することは容易に想到し得たということはできない。
74
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-12-21
事件番号:平成27(行ケ)10044
事件種別:審決取消請求
原告:X
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,岡田慎吾
発明の名称等:「河川などに堆積した土砂の流下を促進させる方法」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:構造物
分類:工法(河川工事)
ポイント: 河川等の工事の分野において,水流に影響を与えて,水流を制御するために,杭あるいは柱を連続的に列柱状に設置固定するという手段を用いることは,周知技術であると認められる。そして,引用発明と周知技術は,いずれも河川工事の分野,その中でも水流を誘導及び制御するという同一の技術分野に属するものと認められるから,引用発明に周知技術を適用し,引用発明における河床心堤の構成を,杭あるいは柱を用いて連続して列柱状に構成することについて,これを阻害すべき要因は認められない。そして,引用発明における河床心堤の構成を杭あるいは柱を用いて連続して列柱状に構成したとしても,杭あるいは柱の列柱状の構成が引用発明の河床心堤と同一の機能を奏することは当業者にとって自明であるから,引用発明の河床心堤の構成として,杭あるいは柱を連続的に列柱状に設置固定するとの上記周知技術を適用することは,当業者であれば,必要に応じて適宜容易に想到し得たものと認められる。
75
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-01-28
事件番号:平成26(行ケ)10131
事件種別:審決取消請求
原告:株式会社タイキ
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第3部
裁判官:石井忠雄(裁判長),田中正哉,神谷厚毅
発明の名称等:「化粧用チップ」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:構造物
分類:塗布具(化粧用)
ポイント: 引用刊行物3に開示された様々な形状のうち,チーゼル状の塗布部については,皮膚へ当てる箇所や角度によって,化粧料を種々の幅で線状や面状に塗布できることは当業者にとって明らかであるといえるから,塗布の部位や方法に応じて異なる形状の塗布体が必要になることを示唆している引用発明において,塗布体の形状をチーゼル状にすること,すなわち,塗布体の塗布部先端の端縁部を直線状ないし平面状にし,相違点1に係る本願発明の構成とすることは,当業者であれば容易になし得ることであるということができる。
76
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-01-28
事件番号:平成26(行ケ)10004
事件種別:審決取消請求
原告:帝國製薬株式会社
被告:特許庁長官
判決:請求棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「包装袋」
争点:進歩性(なし→なし)
参照条文:29条2項
分野:構造物
分類:包装袋(薬用)
ポイント: 審決の刊行物1発明に関する認定を善解すれば,審決は,刊行物1の請求項1に記載されている発明を刊行物1発明として認定したものではなく,刊行物1に記載されている従来技術として,前記比較例に代表されるような酸素吸収剤層を含まない第1積層材料Aのみを用いてシーラント層を内側に重ね合わせ,周囲をヒートシールすることによる包装袋を刊行物1発明として認定したものと解される。
77
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裁判所:大阪地裁
判決日:2015-10-01
事件番号:平成25(ワ)10039
事件種別:特許権侵害差止等請求
原告:積水化成品工業株式会社/株式会社積水化成品四国/上田製函株式会社
被告:株式会社コーセイ
判決:一部請求認容
裁判部:第26,民事部
裁判官:髙松宏之(裁判長),田原美奈子,大川潤子
発明の名称等:「発泡合成樹脂容器」
争点:進歩性(あり)
参照条文:29条2項,104条の3
分野:構造物
分類:容器(発泡トレー)
ポイント: 本件発明1は,合成発泡樹脂容器において,容器を多段に積み重ねたときに最下段等の容器に大きな積載荷重がかかり,容器の側壁が外側に膨出して変形し,クラックや割れが生じるという課題を解決することを目的としているところ,この課題は,容器の材質が撓みやすい合成発泡樹脂である場合に特有のものである。そして,本件発明1は,そのような課題が生じる場合に,接地する荷重受け底面延長部を,荷重負荷時に変形しやすい対向する(長辺側)2辺の中央部又は中央部近傍に設けることにより,解決したものである。このことからすると,上記相違点1及び相違点2に係る本件発明1の構成は,両者があいまって一体として本件発明1の課題解決と作用効果を基礎づけているものであるといえる。他方,乙1文献にはこのような発泡合成樹脂容器に特有の課題を示唆する記載はなく,また,乙1考案の凸部について,容器側壁の変形を緩和するとの作用を示唆する記載もない。そうすると,仮に乙1考案において,容器の材質を内容物等に応じて適宜選択すること(乙2,乙3),及び凸部の位置を搬送時の滑り落ち防止の観点から適宜の位置にすること自体は,それぞれが設計事項であるとしても,容器の材質が特定されておらず,凸部の作用効果として搬送時の滑り落ち防止が記載されているにすぎない乙1文献に基づき,多数の可能性の中からそれらを一体として組み合わせて,特段の技術的課題を解決する本件発明1に至ることの動機付けがあるとはいえない。
78
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-01-29
事件番号:平成25(ネ)10098,<原審;大阪地裁平成24(ワ)3276>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:向陽技研株式会社(専用実施権者),<控訴人>
被告:株式会社ヒカリ,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,柵木澄子
発明の名称等:「角度調整金具」
争点:分割出願の要件(違反あり)
参照条文:44条1項,29条1項3号,104条の3
分野:構造物
分類:金具(角度調整金具)
ポイント: 本件特許発明の「くさび面(8)」は,①第1軸心を中心側とした場合にギア部の外周歯面より外方側位置に形成され,②ギア部の外周歯面との間にくさび形の空間部を形成し,かつ,③第1アーム側に形成されるものを意味し,本件特許発明は,第1アームのケース部にくさび形窓部を形成することによりくさび面を設けるという形態のみならず,これを設けずに第1アームとは異なる部材により形成する等の他の形態をも含むものと解されるから,原出願明細書に開示された技術的事項を上位概念化するものであって,上位概念化された上記技術的事項が原出願明細書に実質的にも記載されているということはできない。
79
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-08-06
事件番号:平成27(ネ)10040,<原審;東京地裁平成25(ワ)28089>
事件種別:特許権侵害行為差止等請求控訴
原告:有限会社宝石のエンジェル,<控訴人>
被告:Y/石福ジュエリーパーツ株式会社,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「装飾品鎖状端部の留め具」
争点:技術的範囲(属しない→属しない)
参照条文:70条
分野:構造物
分類:アクセサリー(留め具)
ポイント: 磁石同士が吸着した後,部材ア及び部材イの開口部を閉じることにより装着が終了した時点での留め具の内部の構造は,同別紙の2-a図のとおりであり,部材ア及び部材イは,部材エとは接触していない。その状態では,部材ウの中に部材エが完全に収まっており(嵌入しており),部材ウ及び部材エは,それぞれの内部の磁石の吸着によって固定されているにすぎない。したがって,ホルダーである部材ア,部材イ,部材ウ,部材オ及び部材カと,ホルダー受けである部材エとが「噛合わせて係止」した状態とはいえない。以上によれば,被控訴人製品は,構成要件Bを充足しない。
80
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-05-27
事件番号:平成26(ネ)10055,<原審;大阪地裁平成22(ワ)3792>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:カースル株式会社,<控訴人>
被告:東洋アルミエコープロダクツ株式会社,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「通気口用フィルター部材」
争点:技術的範囲(属しない)
参照条文:70条
分野:構造物
分類:フィルター(通気口用)
ポイント: 本件特許発明は,「仮固定して使用したとき,120~140%まで自由に伸びて縮む」ものであり,同構成に該当するというためには,不織布が,通気口に仮固定して,通気口全体を覆うように伸ばしたときに,仮固定が維持できる状態で,120%から140%までの長さの範囲内のいずれかの長さまで自由に伸ばして,縮むことができる性能を有することが必要である。乙117試験の結果によれば,被控訴人製品については,仮固定が維持できる状態で,120%から140%までの範囲内の長さまで伸ばすことはできなかったものである。本件全証拠によっても,被控訴人製品が本件特許発明の技術的範囲に属することを認めることはできない。
81
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-05-27
事件番号:平成26(ネ)10058,<原審;大阪地裁平成25(ワ)3742>
事件種別:特許権侵害差止請求控訴
原告:カースル株式会社,<控訴人>
被告:株式会社トライアルカンパニー,<被控訴人>,三菱アルミニウム株式会社/アルファミック株式会社,<被控訴人補助参加人>
判決:控訴棄却
裁判部:第1部
裁判官:設樂隆一(裁判長),大寄麻代,平田晃史
発明の名称等:「通気口用フィルター部材」
争点:技術的範囲(属しない)
参照条文:70条
分野:構造物
分類:フィルター(通気口用)
ポイント:本件特許発明は,「仮固定して使用したとき,120~140%まで自由に伸びて縮む」ものであり,同構成に該当するというためには,不織布が,通気口に仮固定して,通気口全体を覆うように伸ばしたときに,仮固定が維持できる状態で,120%から140%までの長さの範囲内のいずれかの長さまで自由に伸ばして,縮むことができる性能を有することが必要である。甲19試験及び甲21試験が,同各試験の平均伸び率まで,本件製品の中央部を,仮固定が維持できる状態で,120~140%まで伸ばすことができることを証するものであるとも直ちにいえない。甲19試験及び甲21試験の一部は,各製品付属の固定具を使用せず,より磁力が強い磁石を使用したり,付属していない面ファスナを使用したり,通気口にフィルターとして取り付ける際に想定される不織布の大きさではない試験片(ロ号製品)とするなどして,本件製品の伸び率を算定する上での設定条件も適切とはいえない。したがって,甲19試験及び甲21試験によっても,本件製品が本件特許発明の技術的範囲に属することを認めるには足りない。
82
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裁判所:東京地裁
判決日:2015-02-23
事件番号:平成25(ワ)28089
事件種別:特許権侵害行為差止等請求
原告:有限会社宝石のエンジェル
被告:A/石福ジュエリーパーツ株式会社
判決:請求棄却
裁判部:民事,第29部
裁判官:嶋末和秀(裁判長),鈴木千帆,本井修平
発明の名称等:「装飾品鎖状端部の留め具」
争点:技術的範囲(属しない)
参照条文:70条
分野:構造物
分類:装飾品(アクセサリー留め具)
ポイント: 被告製品において,部材エ(本件発明の「ホルダー受け」に相当することに争いがない。)が挿入されるのは,部材ウであるところ,その挿入口は,まさに「固定的な構成」であって,「この挿入口がホルダー受けの挿入時に大きく拡径される」ものではないことが認められる。したがって,被告製品は,本件発明の構成要件D及びEを充足しないというべきである。
83
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-06-30
事件番号:平成27(ネ)10025,<原審;大阪地裁平成26(ワ)654>
事件種別:損害賠償請求控訴
原告:X,<控訴人>
被告:株式会社コスメロール,<被控訴人>
判決:控訴棄却
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,鈴木わかな
発明の名称等:「繰り出し容器」
争点:先使用権(あり→あり)
参照条文:79条
分野:構造物
分類:容器(口紅)
ポイント: 本件特許の出願前に作成された本件ランコム図面には,本件特許発明1及び2の実施品の製造に必要な情報が記載されていることが認められ,しかも,本件ランコム図面は,控訴人が関与することがなく,Dの指示に基づいて,蘇州シャ・シン社によって作成されたことが認められるから,Dは,本件特許発明について,「特許出願に係る発明の内容を知らないでその発明をした者」に当たる。そして,本件ランコム図面は,同図面が作成されたころには,「ランコム」の口紅の製造,販売を国際的に展開するフランスロレアル社に送付されたものと推認され,同社の子会社で,ロレアルグループの一員である日本ロレアル及びその完全子会社である被控訴人も,被告商品の各部品の輸入時には,本件特許発明の内容を「知得」していたと評価するのが相当であるから,被控訴人は,本件特許発明について,「特許出願に係る発明の内容を知らないでその発明をした者から知得」した者に当たるものと認められる。さらに,被告容器を備えた被告商品の各部品は,本件特許の出願前に,ロレアルグループの別会社によって各部品が輸入され,組み立てられた被告容器を備えた被告商品は,薬事法上の製造販売業許可を有する被控訴人において,薬事法に従った出荷のための手続が取られた後,日本ロレアルに販売されていたものと認められるから,本件特許の出願の際,「現に日本国内においてその発明の実施である事業をしている者」に当たるものと認められる。
84
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裁判所:大阪地裁
判決日:2015-01-15
事件番号:平成26(ワ)654
事件種別:損害賠償請求
原告:P1
被告:株式会社コスメロール
判決:請求棄却
裁判部:第21,民事部
裁判官:谷有恒(裁判長),田原美奈子,松阿彌隆
発明の名称等:「繰り出し容器」
争点:先使用権(あり)
参照条文:79条
分野:構造物
分類:容器(口紅容器)
ポイント: 被告は,本件特許発明につき,「特許出願に係る発明を知らないでその発明をした者から知得して,特許出願の際現に日本国内においてその発明の実施である事業をしている者」に当たるから,少なくとも前訴口紅容器の実施形式の範囲で先使用権を有するものである。そうして,前訴口紅容器と,被告容器は,その構成において同一であるから,被告容器についても,同様の先使用権が成立する。
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-04-28
事件番号:平成25(ネ)10097,<原審;大阪地裁平成23(ワ)15499>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:アスベル株式会社,<控訴人>
被告:岩崎工業株式会社,<被控訴人>
判決:一部控訴認容
裁判部:第4部
裁判官:富田善範(裁判長),大鷹一郎,田中芳樹
発明の名称等:「蓋体及びこの蓋体を備える容器」
争点:損害額(逸失利益)
参照条文:102条2項
分野:構造物
分類:蓋体(タッパ容器蓋)
ポイント: 被控訴人が原特許発明の実施品を製造販売しているものの,本件各特許発明の実施品を製造販売していないことについては当事者間で争いがないが,原特許発明と本件各特許発明は,食材を収容するとともに加熱可能な容器に関する蓋体の発明である点では共通するものであり,原特許発明の実施品と本件各特許発明の需要者は共通するものといえる。そうすると,本件特許権侵害に係る控訴人の行為によって,被控訴人の原特許発明に係る実施品の販売機会が喪失したことが認められるから,「特許権者に,侵害者による特許権侵害行為がなかったならば利益が得られたであろうという事情が存在する場合」に当たるということができる。
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裁判所:知財高裁
判決日:2015-06-16
事件番号:平成27(ネ)10011,<原審;東京地裁平成24(ワ)25291>
事件種別:特許権侵害差止等請求控訴
原告:X,<控訴人兼被控訴人>
被告:金沢市,<控訴人兼被控訴人>/,株式会社土田工建/株式会社平本組,<被告補助参加人>
判決:控訴棄却
裁判部:第2部
裁判官:清水節(裁判長),片岡早苗,新谷貴昭
発明の名称等:「マンホール用のインバート」
争点:過失の推定(あり→あり)
参照条文:103条
分野:構造物
分類:マンホール(インバート)
ポイント: 被告は,被告物件1及び2の施工後,その使用期間中,平成19年調査以外に確認及び保全的措置を全く行っておらず,原告による特許権侵害指摘後も長期間確認等の調査をしなかった以上,被告が,被告物件1及び2の使用について,施工時の確認のみで,その後の侵害がないと信じることに相当な理由があると認められるものではない。